こんばんなろー📲
『バーチャルSF短編小説コンテスト』(第1回リイエルコン)無事終了しました。 皆さん投稿ありがとうございました!
今日は事前に約束していたとおりに、優秀作品の表彰を行います。
詳しくはこちら! kakuyomu.jp
レビューに作品の軽いネタバレを含みますので、できれば読んでから見ることをおすすめします。
選考するにあたって
選考するにあたって「私が読みたかった作品に近い作品」というのと「心に残る作品」の2つを基準にしました。「私が読みたかった作品」というのは、AIと人間の恋愛のようなバーチャル世界とリアル世界の壁によるドラマがある作品でした。「心に残る作品」というのは、そのとおりに読んで印象に残った作品というものです。印象に残るということは読みたかった作品に近いということでもあると思いますが、とにかく私の好みに合う作品を選びました。
優秀賞
愛と放課後とジークフリート
本イベントの裏主催者ともいえる協力者になっていただいたモモンガさんの小説です。
私の印象として、あまり重要視していなかったSFというテーマに引っ張られているというのは感じます。 ですが、ロボットアクションとバーチャル世界とポストアポカリプスなディストピア的世界観がうまくマッチしていて、短編としてはバランスが良いと感じました。 短編ならではの投げっぱなしの視聴者に意味を考えさせる終わり方がかなり好きなので、身内びいきを抜きにしてこの作品を選ばせてもらいました。 焼肉食べたいです。
ハームドロイドはもういない
――完璧なユートピアなんて存在しない。
「傷つけられるAI」という、難しいテーマを取り上げた作品です。 ハームドロイドというAIをめぐる市民運動、彼らが消えてしまうときに何が起こったのか。 世界に必要だったのはなんなのか。 うまく説明できないんですが、短編SFらしい、いい感じに後味の良くない作品です。
幼馴染の君に、永遠の愛の歌を捧ぐ
――先の長くない幼馴染の歌手が電子の歌姫になるまで。
「AI美空ひばり」のような往年の歌手を再現するような活動が実際にありますが、それを中心テーマに据えて幼馴染が電子の歌姫になるまでを描いた作品です。 このご時世、AIで人を再現できるようになる未来は本当に実際にあると思います。 そんな中で「人がバーチャルになるまで」というテーマはすごく重くて、とても印象に残りました。
好きを仮想に映したら
架空のVTuberが出てきただけかと思ったら、衝撃のエンドでした。
人とAIの境界、バーチャルと現実の境界はどこなのか。そこを考えさせられる作品でした。 いまのVTuberは、設定としてのAIのようなところがあると思うんですけれども、それを逆手に取った作品だと思います。 現実サイドの独白だけならよくあるオタクの日常とも言えるのに、最後の項目が追加されるだけで急に見え方が変わってくる感覚はすごいと思いました。
最優秀賞
異なる世界であなたと逢瀬を
まさにバーチャルとリアルが交差するお話。
仮想世界に意識を移せるようになった時代では、こういう未来もあり得るのかというのを感じる作品でした。 正常な人格とはなにか?心の病気とはなにか? この作品が問いかけてくる内容は、今の世界の問題の縮図のような内容です。 彼女たちの選択を責めることはできないけど、私はその選択は許したくなかったと思いました。 でも、切ないけど希望を感じるエンドがとても印象的だったので、最優秀賞に選ばせてもらいました。
最後に
今回はハッピーエンドと言うよりは切ない作品が多かったように感じました。 でも、そういう作品でも成立しやすいのが短編のいいところでもあるんじゃないでしょうか。
また、突然の発案でしたが、たくさん投稿があり大変ありがたく感じました。 また機会があればコンテストを開催してみたいと思いますのでよろしくおねがいします。 本記事に書いたものと同じレビューをカクヨムの方にも前置きをつけて掲載しておきます。
あと、今月はゲストでこの配信にもお邪魔しますので、よろしくおねがいします。
【固定用】
— 【活字中毒猫】書三代ガクト (@sho3dai_gct) 2020年3月29日
4月の予定
11日:300人記念コラボ語り会
18日:コラボ語り会
25日:ブックコンシェルジュ企画←new
お楽しみに~。
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