リイエルのネット小説概論 (2) ネット小説サイトのパワーバランス・サイトごとの分析 (1)

2019年8月25日に定期配信#11として「リイエルのネット小説概論」を発表させてもらいました。

この放送ではリイエルが思うネット小説の現状を分析しました。 ブログではこの分析を更に深堀りしてわかりやすくまとめたものを、披露したいと思います。

まとめ記事2回目は、サイトごとの分析です。よろしくおねがいします。

この連載の目次はこちら

ネット小説サイトのパワーバランス

ネット小説サイトのパワーバランスはこうなっていると思います。

ネット小説における最大勢力は「小説家になろう」です。これはだれもが納得するところだと思います。

それを追いかける2つの勢力があります。「アルファポリス」と「カクヨム」です。 「小説家になろう」に追いつけるとは思っていませんが、この2つが「ポストなろう」候補だと思っています。

さらに新興勢力としていま勢いのあるのが「マグネットマクロリンク」と「ノベルアップ＋」です。 この2つが、ここ1年半ぐらいでリリースされたサービスの中で最も勢いがあるサービスだと思います。

それぞれの根拠について、話していこうと思います。

デファクト・スタンダード

• 小説家になろう

誰がなんと言おうと「小説家になろう」です。今現在のネット小説すべての基準と言っても過言ではないでしょう。 なんといっても、日本有数のユーザー数を誇るサイトです。 1億7366万PV*1を誇る日本21位のモンスターサイトです。

世間の印象では男性主人公の異世界転生ものが多いと言われていますが、最近は女性主人公の恋愛もの（主に異世界〔恋愛〕ジャンル）や男性主人公の恋愛もの（主に現実世界〔恋愛〕ジャンル）も顕著に増えてきています。（2019年8月現在）

以前から取得していたランキングデータを整理し直して、見やすい形にしてみました。これはトップ`30におけるジャンルの割合なんですが、顕著に異世界恋愛が伸びていますね…。 pic.twitter.com/tL9dqxOm4i

— なろう系VTuberリイエル📖📲📶🌿＠ネット小説の分析記事連載中！ (@narou_riel) 2019年8月28日

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2019年5月頃より急に発生したブームですが、小説家になろうの投稿の多様性をひしひしと感じる出来事でもありました。

ですが、基本的には異世界〔恋愛〕も含めてハイファンタジー作品が強いサイトであることは間違いありません。 ファンタジー作品に強いが、それ以外もあるという特色は未だに大きくは変わってないと思います。

ハイファンタジー〔ファンタジー〕ジャンルの代表作

転生したらスライムだった件

転生したらスライムだった件1 (GCノベルズ)

転生したらスライムだった件(1) (シリウスKC)

蜘蛛ですが、なにか？

蜘蛛ですが、なにか? (カドカワBOOKS)

蜘蛛ですが、なにか? (1) (カドカワコミックス・エース)

異世界〔恋愛〕ジャンルの代表作

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す 1 (アース・スターノベル)

アルバート家の令嬢は没落をご所望です

アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)

アルバート家の令嬢は没落をご所望です 1 (B's-LOG COMICS)

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…1 (一迅社文庫アイリス)

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…1巻 (ZERO-SUMコミックス)

現実世界〔恋愛〕ジャンルの代表作

謙虚、堅実をモットーに生きております！

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 (GA文庫)

二番手争いと三番手争いについて

長くなってきたので、二番手争いと三番手争いについては次回につづきます！ 放送版から大幅加筆修正でお送りしますよ！

次回もよろしくおねがいします！

*1:SimilarWebによる2019年7月の推定データ